漫画家の生きざまから考える、通行人Aのくらし
*明日もし死ぬとしたら
コロナの影響で多くの犠牲が生まれました。たくさんの命が世界中でなくなりました。私たちが生きている今が、明日には全く別のものになっているかもしれない。死ぬ気で何かに打ち込み、大勢の人に評価される作品を創る、それに憧れるのは一人や二人ではないでしょう。
どうせ死ぬのなら、何かを残したい。今世に自分の名前を残したい。
けれど自分には才能なんてないと思い込み、皆音楽や漫画、アニメが好きでもそれを形にしようとはしません。私はもともと小説家になろうと考えていました。
ですが、本気でなれるわけがないと思っていました。なぜなら、私は10万文字以上の長編を書けず、背景や設定を考えるのも苦手だったからです。
どうしても小説には、例えばミステリーを書こうと考えたら犯罪手法、犯人の動機、精巧なトリックを考えねばなりません。
キャラ設定や心情を書くことができても、それだけではだめ…それは漫画も同じだと思います。
私は正直、漫画のほうが好きだったのだと思います。
だからあるアニメを見て面白くてそこから漫画を読むようになり、
段々文章を書くことから遠ざかりました。
今は普通に会社で仕事をして一人でも暮らせるようになろうとしましたが、
現在は求職中です。
仕事を辞めるのは普通なら大変なことかもしれませんが、最近は合わないなら辞めるのも珍しくないのか、社長に直談判までして辞めました。
部長はあまり頼りにはなりませんでしたが、私が気まずくならないよう配慮はしてくれていたと思います。
本当に全く、相談もせず辞めることを決めたので、
周りからは驚かれましたが……私は会社で働く、人と関わるということにいまだに抵抗があるのです。
だからといって今度は漫画家になりたいとか、大それたことをいえるほど
絵はうまくないし蓄積されたものもないので、無理だろうなと、
マンガ読んでいても思いました。
「バクマン」という漫画を読んだのですが、あれは凄くおもしろかったです。
自分の生き方について考えさせられるというか、あれを読んで感化されて漫画家をめざす学生も多かったのではないかと思います。
私には到底ジャンプは無理だなと思わされる内容でしたが、
よくも悪くも日本人は身を犠牲にして人生をささげるみたいなところありますよね。だから「過労死」なんて言葉の発祥となり、今も過労で死ぬ人はたくせんいるはずです。
少なくとも、自殺者はたくさんいます。
「若いうちに経験したほうがいい」
簡単に言います。仕事は楽しくないものだとか、若いうちは大変な思いをした方がのちのち役に立つとか、そんなことのためにみんな死んでいくのです。
私は死にたくありません。
かといって、このまま家で自粛生活をし続けたらただの能無しです。
私は、それだけは嫌なのです。
*人生、このままでいいの?
ただ、「バクマン」には大切なものが詰まっていると思いました。
私は漫画家になるからといって私生活を犠牲にして、一生描き続けねばなんて、そんな大変なことをし続ける必要はあるのではないかと、そこが疑問です。
それは変わらないけれど、漫画が私は昔から好きでした。
ただ、学生時代は勉強と部活に忙しく、自分に才能があるなんて全く思わず、
ただひたすらに、人並みに生きるのに必死でした。
辛い現実から目を背けたい、普通に仕事をするのも、誰かと関わるのも、それだけで重労働。
そんな人間ですが、必死にプロとして仕事をする二人に感動したのも事実で、最近いろいろな漫画やアニメ、小説に触れてきたなかで、
いつも励まされてきました。
私も絵は描きたいです。
今の時代デジタルでいくらでも投稿できるので、私は一話でも漫画がかければその人はもう漫画家だと思っています。
私はどうしても絵が下手すぎて漫画の形にできないですが、
下手でも何か描きたいという気持ちはあります。
仕事はしなきゃですね…ただ、仕事人間になる気はなくて、
あくまで自分が生きていくためのお金が稼げれば、それでいいと思っています。