【書評】『高校時代に出会った本でボロ泣きした話』(「あなたの人生が変わる奇跡の授業」著:比田井和孝・美恵)
高校時代の話をします。
私、あの頃は毎日部活が辛くて、しんどくて、泣きそうになりながら部活に行っていました。
マーチングバンド部に入っていましたが、楽器はいくら練習しても余計に下手になり、何をしても唇が腫れてうまく音が出ませんでした。
練習はきつくて辛くて楽しくなくて、プレッシャーで毎日いやいや練習をしていました。
いくら練習しても、後輩よりはうまくなれないし、一日中練習がある日は午後は唇が疲れているせいで音が出ませんでした。
※金管楽器のトランペット担当でした。
唇を振動させて音を出すので、唇が常に腫れたような状態でした。
押し付けないと音が出なくて、押し付けないようにしても疲れて音がすぐ出なくなる。情けなくて辛くて、地獄でした。
そんなとき、比田井 和孝さんの「心の授業」の講演を受けました。
当時、どんな内容だったかの記憶は曖昧ですが、泣きそうになったのを覚えています。
- 幸せに生きていくために必要なことは、すべて書いてある
- 最高のおもてなしは、心から相手の本質をみていないとできない
- ツキを呼ぶ魔法の言葉(五日市さんに学ぶ)
- 心を変えれば、最後には「運命」が変わる
- 「まだ起こっていなくても、これから実現したいことを口に出して言う」
幸せに生きていくために必要なことは、すべて書いてある
ようは、それを実践できるか?なんですよね。
当時講演を聴いた際に、心が動かされたので、彼が書いたこの本を書店で買いました。
この本の内容は、心の中に今もずっと残っていました。
ただ、読み返してみると、忘れていたことがたくさんあって、ああ私は、大事なことをほとんど覚えていなかったんだなと気づかされました。
嘘だと思って、一度読んでみてほしいです。
正直にいうと、うがった心で読めば、そんなことをしたところで、何になるんだ、つまらない本だと思うと思います。
ただ、この記事をちゃんと読んでくれている方には、少しは心に響くのではないか?と思います。
私のブログの存在自体、本当にネットの海の中の小さな点のようなものですから、読んでくださることに感謝しています。
最高のおもてなしは、心から相手の本質をみていないとできない
本の中で、ディズニーランドのキャストとお客の話が三本立てで出てきます。
ディズニーランドのキャストは、常にお客さんが何をしてほしいか、どう思っているかを最優先に考えています※全員そうかどうかは、私にはわかりませんが。
三本出てくるエピソードが、どれも本当に泣けるのですが、もしかしたらすでにネットで有名な話かもしれません。
個人的に、一番泣けたのは「命の手帳」という話ですが、あえて「ピーターパンからの手紙」を紹介します。
なぜなら、社会人になった際、クレームだったり上司からの叱責だったりで暗い気分になることはだれしもがあると思うからです。
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ディズニーランドに来た、お父さんと女の子のお話です。
女の子の名前はナンシー。
ナンシーは、フック船長が大好きで、ディズニーランドに来ました。
しかし、フック船長と写真が撮れるコーナーには長蛇の列。
今か今かと並んでいると、ちょうどナンシーの番が来た瞬間に、フック船長がいなくなってしまったのです。
そこでお父さんは、当然のことながらカンカンです。
そんなお父さんに、キャストは、ホテルと部屋の番号を教えてください、というのです。
そしてお父さんとナンシーはしばらく遊んだあと、休憩のために部屋に借りました。
すると、部屋の鍵が開いていました。
「閉めていったはずなのに……」
そう思い中に入ると、ベッドの枕元に、手紙が置いてあるのです。
「ナンシーへ
今日はフック船長が意地悪したんだってね。
ホントにごめんね。
でも、気にしないで、また遊びに来てね。
ナンシーの友達 ピーターパンより」
その手紙の横には、ピーターパンの人形が置いてありました。
ナンシーは「ピーターパンが窓から入って、手紙を置いて行ってくれたんだ!」と大喜び、お父さんもその姿をみて大喜び。めでたしめでたし。
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というわけなのですが、みなさんはどう感じたでしょうか?
さすがディズニーランドのキャスト、粋なことをするなぁと思うと思いますが、この対応ができるキャストってなかなかいないと思うんですよね。
そして筆者がこの話から伝えたかったことは、
「相手の立場に本質的にたてるかどうか」
です。
このお話で、お父さんはキャスト側からするとクレーマーなわけですが、お父さんがなぜ怒ったのか?を考えるかどうかが大切になります。
お父さんは、平日毎日朝から晩まで働いて、本来なら仕事の疲れを取るために休みたいであろう休日に、わざわざ娘を連れてディズニーランドに来たのでしょう。
それなのに、娘を笑顔にしたくてきた場所で、娘が泣いたのです。
「娘が泣いたから怒ったのであれば、ナンシーちゃんを笑わせればいい」
そこまで考えて行動ができるかどうか?が、最高のおもてなしか普通のクレーム対応かの分かれ道になるのではないかと思います。
※個人的には、お父さんがフック船長がいなくなったから怒ったと考えると、ホテルの部屋にフック船長を連れてきて「謝れ」という対応になり、ナンシーちゃんの夢まるつぶれと書いてあったのがクスっときました(笑)
この話は、どんなお仕事にも通ずるところがあります。
お客や上司、先輩とのトラブル、何か注意されたり怒られたりは、何かしら起こることだと思います。
そんなときに、
「なんでそんな些細なことで怒るの?」
ではなく、素直に、このことは自分に何を教えてくれるかを考えます。
意外と自分に原因があり、実はそれが積もり積もって爆発した可能性もあるわけです。
そういう場面で、何がいけなかったのか、と、その出来事に対してだけじゃなくて、今までのことも含めて考えて、相手の立場に立って考えます。
そうすると、自分の「行動」が変わります。
おもてなしの心とは、要は、「相手の立場に本質的に立ってものを考えられるか」ということにつながるわけですね。
ツキを呼ぶ魔法の言葉(五日市さんに学ぶ)
「言葉には魂が宿る」といいます。
言葉というものは、たとえそう思っていなくても、言えば、そういう気持ちが出てくるというものです。
だから、たとえ「ありがとう」と思っていなくても、「ありがとう」といえば「ありがとう」の心が出てくると。
なんとなく、胡散臭い気がしてしまうと思うのですが、『心の中で言う』だけでよいんですって。
たとえ微塵も思っていなくても、心の中で言っているうちに、そう言う気持ちが出てくるものなんですって。
ただ逆に、汚い言葉を使えば、汚い心がひょっこりと出てきます。
一度言ってしまった言葉は、もう消えないんです。相手の心には残るし、それを一生、相手は抱えて生きることになるかもしれません。
私の友達に、半袖を着ないという子がいました。
その子にどうしてと聞くと、その子はこう言いました。
「前に、友達に半袖が似合わないねといってからかわれたの。その場に何人かいたんだけど、みんなそう言ってた。だから、もう着ないって決めたんだ」
私は、その時、別に気にしなくていいじゃないかと言ったのですが、その子は聞く耳を持ちませんでした。
自分でも、似合わないと思っていたからだそうです。
ただ、暑いのに半袖を着れないなんて、まるで呪いだと、その時思いました。
言葉は呪いにもなれば薬にもなります。
誰かの言葉に救われることもあれば、誰かの言葉で深い傷を負うこともあります。
心を変えれば、最後には「運命」が変わる
そして、心を変えるには、言葉を言うだけでよいのですって。
1ツイていないときも、「ツイてる!」と言う。
2嫌なことやイライラすることがあったときも、嘘でも「ありがとう」と言う。
3まだ起こっていなくても、これから実現したいことを口に出して言う。
この本には、成功談もあれば失敗談もあります。
きっとすべてが真実で、すべてが嘘ではないのだと思います。
どうせ盛ってるだろ?と思うのは勝手ですし(笑)
2番目の、「嘘でも「ありがとう」と言う」は、別に気持ちがこもっていなくてもいいんですって。口に出せない場面でも心の中で「ありがとう」と言えれば、気持ちがすーっと落ち着くらしいです。
※1番目についてはエピソード割愛します。全部書いたら只の本のパクリになってしまうので……
例えば、本の中のエピソードで、とある何もかもうまくいかない人がいて、その人が、「ありがとう」を徹底して実践するようにしました※ほかにも実践してましたが省きます。
彼が車を運転している最中の出来事です。
明らかに相手がふらふらこちらの車線に入ってきたんです。
その正面衝突する瞬間も、「ありがとうぉぉぉぉぉ!!!」と叫んだんだとか。
車はぐしゃぐしゃですが、幸い体は平気で、相手のところに行きました。
100%相手が悪いなか、彼は
「体、大丈夫ですか?」
と相手の身体をいたわる言葉を言ったのだそうです。
もちろん、このエピソードだけ書くと、彼が物凄い善人のように思えるかもしれませんが、ここでは彼がいかに周りから嫌われていたか、嫌な人間だったかという話は割愛しています。
「ありがとう」という言葉は、不思議な作用があるようで、怒りやイライラを収めてくれるんだとか。
そして、3番目についても、どうしてもエピソード付きでご紹介したいので、書きます。
「まだ起こっていなくても、これから実現したいことを口に出して言う」
これは、まだそういうことが起こっていなくても、『感謝します!』というと、それが現実になるという話です。
例えば、とある高校生の話です。
彼は慶応大学を目指していましたが、3年の11月頃に、なんとD判定でした。
五段階評価の下から二番目です。
ところがその子は、 五日市さんの講演を聴いた後、慶応大の前でガッツポーズの写真を撮って、その写真を大きく引き伸ばし、
「慶応大学合格しました!感謝しま~す!!」
と書いて机の前に貼ったんですって。
ほんの少しの間、そうやって勉強し、彼は無事に合格を勝ち取ったのです。
「これだけやれば、絶対いける」と思うのと、
「どうせ駄目だ……」と思いながらするのでは、たとえ同じ時間、同じ量やっても、結果が全然違うわけです。
本当かよ?と思われるかもしれませんが、この本を読んでいるとそうなのではないか?と思います。
皆さんは、言葉を大事にしていますか?
私は、この本のことを忘れていました。平気で人をののしったり、悪口を言ったり、汚い言葉を使っていました。
私が言えた義理ではないですが、この本を読んでみて、すこしずつでも実践していこうと思っています。
この本の内容も、忘れてしまえば意味がありません。学生時代、読んで感動したとき、私はすぐにこの本の内容を忘れました。
だから今、この本を思い出すことができて、良かったと思います。
明日面接があるので、これだけ言わせてください。
「面接受かりました‼!感謝致します!!!!!!」
長い書評をお読みいただき、本当にありがとうございました!
他にもたくさん書きたいことがありましたが、これ以上書くとパクリになってしまうので、ほんの一部でも伝えられてよかったです。
※今日は更新が遅くなりましたが、通常は22時までに更新しています。申し訳ないです。
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